最近、雑誌やTVでよく言われる地方からの首都圏への人口流出問題。
では、地方不動産投資はリスクが高くて儲からないのでしょうか?
実際に地方で不動産投資を行っているわたしの感覚では、「地方不動産投資は儲かります!」とはっきり言えます。
「だれでも」「簡単に」とはいきませんが、
- 自分の頭で考え
- ちゃんと人のことを疑って
- しっかり勉強すれば
地方不動産投資は儲かります。
さまざまな意見があると思いますが、わたしの考えを紹介します。
ちなみにわたしの物件の概要は以下のとおりです。
- 某地方都市に存在
- アパート2棟18室
- いずれも木造中古(築30年ほど)
- 1棟目は現金購入、2棟目はアパートローン利用
- 客付けは管理会社に委託
- 満室まであと一息(2019年2月時点)
地方不動産投資のメリット
わたしが考える地方投資のメリットは以下のとおり。
利回りが高い
地方物件は、都市部の物件に比べて利回りが高いです。
これは大きなメリットです。
都市部は現在少し落ち着いているものの、不動産投資ブームの影響で相対的に物件の価格が上がっています。
インターネットで都市部の投資物件を調べてみると、直接利回りは高くても1ケタ後半(6~9%)です。
一方で、地方の投資物件を調べてみると、利回り20%超えの物件がゴロゴロしています。
ちなみに、わたしの保有アパートはいずれも直接利回り20%超えです。
利回りは高いに越したことはありません。
これは不動産投資に対するわたしの持論ですが、「高利回りは低リスク」「低利回りは高リスク」だと思っています。
利回り20%の物件の場合、諸費用や税金を考えても10年もあれば投資資金を回収できます。投資元本を回収して融資を完済してしまえばあとはほぼノーリスクです。
一般的に「株式」や「債券」などの金融商品は「高利回り=高リスク」といわれています。
しかし、不動産投資に関してはなるべく多くのキャッシュが稼げる物件の方がリスクが低いと感じています。
利回りが高い分キャッシュフローが出やすく、そのキャッシュフローが事業規模拡大に生かせます。
その証拠に不動産投資で本当に稼いでいる人は、高利回り物件をガンガン購入しています。
賃貸経営の競争が激しくない
地方は地主系大家が多く、リフォームなどを行わずに客付けを依頼しているケースがけっこうあります。
また、駐車スペースに草がボーボーなんてこともザラです。
そのような物件に対して、家賃を適正に設定したり、リフォームを行ったり、草取りしたりすることで、優位に勝負が出来ます。
情報をしっかり取り入れて勉強していて、行動力のある大家の物件は魅力が高まって、入居がつきやすくなります。
アパート経営シロウトのわたしでも、少しリフォームや草取りや掃除をすることで、簡単にほかの物件に差をつけることができていて、入居者の確保につながっています。
また、都市部のようにマンションやアパートがドンドン建たないこともメリットです。
都市部では、人口流入が続いているためマンションやアパートが過剰なくらいに建設されています。
一方で、わたしがアパートを保有する某地方都市では人口流出が続いており、マンションは建たないどころかほぼゼロで、アパートも大手(大東建託、大和ハウスなど)の参入はありません。
日本の賃貸市場においては「古い物件は新しい物件に負けてしまう」ので、新築物件が少ない地方で賃貸経営を行うのはメリットです。
地方不動産投資のデメリット
このように魅力がある地方投資ですが、当然デメリットがあります。
人の動きが少なく入居者確保に苦労する
転入数が都市部とは比べものにならないほど少なく、入居者そのものが少ないのが地方です。
入居のシーズンである春先でも、1人の入居者も確保できないこともあります。
都市部など、多くの企業や大学が集まるエリアであれば頻繁に人の動きがあり、春の繁忙期以外でも入退去に動きがある。
しかし、企業や大学が少ない地方であれば、人の動きは鈍いです。
繁忙期の期間が限られている為、一度空室が出ると長期化するというリスクがあります。
物件を探している入居者がいなければ、いかに魅力的な物件を作っても意味がありません。
そういう需要そのものの少なさはデメリットです。
家賃収入に対する運営コストの比率が高い
これはよく言われているデメリットです。
都市部と地方では家賃水準に大きな差があります。
都市部の物件は、1DKの部屋で 70,000円/月以上の家賃も珍しくありません。
一方で、わたしの保有しているアパートの家賃は 25,000円/月程度です。
このように家賃が倍以上違っても、必要な経費はほとんど変わりません。
エアコンやキッチンの値段は日本全国ほぼ同じです。
クロスの値段についても、材料費は変わりません。
人件費も地方とはいえそれほど安くありません。
固定資産税については、土地は安いですが、建物の評価はほぼ変わらずです。
管理会社が少ない
わたしの物件は2棟とも同じ管理会社に管理を委託しています。
客付も管理もすべて1社に任せています。
管理はともかく、客付は複数社に任せようと、同じ都市にある管理会社2社に客付を依頼してみたことがあるのですが、エリアが悪かったためどちらの管理会社にも客付を拒否されてしまいました。
管理会社がもう少しあれば、引き受けてくれる会社もあったと思いますが、地方では管理会社が少なすぎです。
これが地方不動産投資のデメリットです。
地方では管理会社を選ぶことがほぼできません。
地方物件を買うときは、どの管理会社に管理を委託をするのか事前調査が必須です。
ローンが通りにくい
わたしはアパート2号をフルローンで購入していますが、ローンが通るまでにけっこう苦労しました。
インターネットを使ってノンバンクやネット銀行など複数金融機関にアパートローンを申し込んだのですが、全滅でした。
原因は「物件の担保不足」でした。
融資否認後、融資担当者に聞いたのですが、わたしのアパートがあるエリアは担保価格を
- 担保価格(土地+建物)×60%
で算出するそうです。
そして担保価格までしか融資をしない方針だそうです。
ローンの担当者いわく「地方都市でフルローンは出ませんね」 ということでした。
これではフルローンは通りません。
わたしは結局、アパートがある地区で営業している信用金庫のアパートローンを使って購入しました。
▼アパートローン借入体験記
まとめ:地方不動産投資はやっぱり儲かる!
このように、地方不動産投資にはたくさんのメリットがあり、一方で、地方特有のデメリットもあります。
地方で不動産投資をするには、これらの特性を理解したうえで取り組む必要があります。
地方物件の入居率は80%ほどと言われています。
しかし、逆に考えれば 80%は入居しているということ。
先日会った家賃収入2億円超のメガ大家は「地方でも不動産投資は8割勝てる」とおっしゃっていました(ただしこの大家さんの物件の入居率 は97%超えだそうです。すごい...)
わたしは、2棟の物件から 20~25万円/月のキャッシュフローを得ています。
これでも満室ではありません。
満室になればさらにキャッシュフローが増えます。
このキャッシュを稼ぐ力が地方不動産投資のメリットだと思っています。
地方の不動産投資は儲かると思います!
▼わたしの保有する物件(アパート1号)
▼わたしの保有する物件(アパート2号)